'99/12/31 fri  1999・総まとめ

 さてさて、今日で1999年は終わりですなぁ。なんだか、今年の年の瀬は例年にましてせわしく流れております。やりたいこと、やんなくちゃいけないこと、いろんなことが入り交じって、結局すべてをやり尽くせないで年明けを迎えてしまいそうな、大晦日の昼下がり。

 やんなくちゃいけないこと と 言えば、「群衆に埋もれるな!」でありますが、年内開始予定としておきながら、もちっと時間をください。1月中にスタートします。すんませんです。

 さて、1999年の総決算。毎年のことながら、いろんな事件や話題が取り巻きましたなぁ。そんな今年、さまざまな事件や話題を取り扱う ある番組が始まったのだ。

情報プレゼンター「とくダネ!」

 フジテレビ系列の 月〜金の朝の帯番組、今までの いわゆる「ワイドショー」とは一味違う。

 「ワイドショー」とあれば、司会者は情報提供者としての「話し手」の立場が普通なのだが、この番組は、司会の小倉智昭氏が視聴者の立場に近い視点で逐一コメントをするという、言わば 司会者が「聞き手」になっている、新しいスタイルのワイドショーなのである。

 司会者、リポーター、コメンテーターのそれぞれの役割をきっちりと切り分けたこのスタイルは、番組進行をわかりやすくし、司会者が聞き手になっていることで視聴者の共感を得ているという、ある意味、小賢しい構成のスタイルになっている。

 そんな番組の一場面。荒熊はあることに気がついた。

 小倉智昭氏がその日のホットな話題を、フジテレビの笠井信輔アナウンサーと佐々木恭子アナウンサーを交えて、立ち話で視聴者に呼びかけるところから この番組は始まる。

 その流れの中で、小倉智昭氏が、

「それでは今日のコメンテーターです」

とコメントすると、佐々木恭子アナウンサーが「○○さんです」と紹介するのだが、そのときの コメンテーターを捕らえるカメラ位置、フレーム枠が、毎日毎日 おおよそ同じなのだ。

 以下が、そのコメンテーターを捕らえたショットの一部である。



 そして、このコメンテーター。このショットをカメラに撮られるとき、

カメラ目線で 満面の 作り笑顔を浮かべるのだ。

 そこで、荒熊は決心した。

'99 とくダネ! 作り笑顔大賞

を決めなければならないと。

 候補者は多岐に渡った。デーブスペクター、前田忠明、浅井信雄(国際政治学者)、高見恭子、飯星景子、石井めぐみ.....

 最後まで選考に悩んだのは、木の実ナナだ。顔の三分の一を占めるのではないかという大きな口を楕円形に整え、白い歯を輝かせるその作り笑顔は、まさに天下一品であった。

 しかしながら、彼女の作り笑顔は、女優としてのプロフェッショナルな域に達しているため、残念ながら大賞に輝かせることはできなかった。

 さっそく発表しよう。'99 とくダネ! 作り笑顔大賞は、

桜美林大学副学長 諸星裕 氏 に決定だ!



 これらは、およそ4か月間に彼が出演したときの、「コメンテーターショット」の一部である。

 この写真画像だけでは、正直、パッとしない大賞受賞者に見えるのだが、ぜひとも 放送で彼の作り笑顔を堪能していただきたい。

 放送で見る彼は、「コメンテーターショット」の瞬間、カメラに顔を向け、唇の端を ニッ っと上に持ち上げ、不敵な笑みを浮かべ、すべての生命活動を停止したかのように固まる。

 その固まった顔は、右の図のように 左に角度 11°を保っている。このスタイルは 数か月が過ぎようと変わることはなかったのである。

 ここまでも、「作り笑顔」を変化させることがなかった持続性を重視し、彼に大賞の栄冠を贈る。

 (なお、荒熊による「とくダネ! 作り笑顔大賞」は '99 の一回を持って終了であり、2000年以降は選考の予定はありません。)

 さて、そんなこんなで、1999年は終わってゆきます。

 それでは、みんな、良い年を迎えようね。